wat mayhem「桃天紅」
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ストーリー
公演について
1994年3月〜4月に東京と大阪で上演された、笑殺軍団リリパット・アーミー「桃天紅 〜烈風之拳〜」を怪優 山内圭哉が2011年に再演!
中島らも氏を師匠と仰ぎ、永年ともに歩んできた山内圭哉が、らも氏の娘・中島さなえさんを脚色にむかえて満を持しての再演。
らも氏が山内圭哉に初めて主演作を書き下ろしたという本作、こうご期待!

あらすじ
中国。唐の時代。太源。
流浪の賞金稼ぎ流爾丹(りゅう・じたん)は、山賊・李化竜(り・かりゅう)一味に襲われかけていた周仙々(しゅう・せんせん)を助ける。仙々は太源一の金満家・周薛崑(しゅう・せっこん)の娘であった。周家の娘は、初潮を向かえると蛇になってしまうという不気味な呪いがかけられていた。仙々も、徐々に蛇化が進んでいた。周薛崑は仙々の蛇化を止めるため、爾丹に幻の秘薬・桃天紅を持ち帰るよう依頼する。爾丹もまた祖父・爺爺(じいじい)の痴呆を治すため桃天紅を必要としていたのだ。その経緯を盗み聞きしていた李化竜一味は、桃天紅の横取りで一儲けすることを画策する。そして、蛇の呪いをかけている張本人、新興宗教白蛇教教祖・白蛇妃(はくじゃひ)は蛇化を止められては困ると爾丹を阻止する。果たして桃天紅は誰の手に渡るのか?

■ “中島らも/「桃天紅」”への山内圭哉の想い
「今日出来ることは明日やれ」、「求められている逆をやれ」という二つは最初にらもさんにいただいた教えです。
当時、ある種の社会不適合者であった私は、中島らもという人に出会うことで、そんな社会不適合者な己を、芸能・文化に有効活用することを教えていただきました。
そんな素敵な人を、忘れてほしくないなあと常に勝手に思っており、中島らもが劇作家でもあったという事実を、あまり御存知でない方が多いように思う今、劇作家・中島らもの作品を上演することは私の中では必然なのでした。

「桃天紅」は、私が初めて劇団で主役を与えられた公演でした。
稽古開始時に台本は四分の一ほどしかありませんでした。
稽古場の片隅で氏は、稽古の間も執筆されておりました。
大役を与えられ、ただでさえテンパっておる中、氏は鬱から躁転され、台本も書かずに稽古場で謎のお祓いを始めたり、毎夜宴会を開いては明け方まで騒いだり、そんなかなりの渾沌の中で作られた作品でした。いつもは厳しく役者を統制する演出のわかぎ座長も、そんな状況でありましたので、疲労する役者を労ってか、いつもよりは自由にさせていただいた結果、本番で桂吉朝さん筆頭にボケるボケるボケたおす。私は必死で芝居を本筋に戻すという丁々発止。上演時間一時間半のはずが日に日に長くなり、千秋楽は二時間二十分ほどありました。
結果、中華芝居シリーズの中で、一番面白かったという感想を多く頂いた公演になりました。 そんな無茶苦茶な芝居を、もう一度やってみたい。いや、やろやないか。というよな感じです。
ひとつよろしくお願い申し上げます。
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